お客様のご要望
・シールドルーム入口部分の勾配をなくしてほしい
・内外装を仕上げる
・放射線防護工事を行う
・キャンセラー用のコイルを最外層およびパーマロイとパーマロイの中間層に設置する
オータマからの提案・成果
最も苦心したのは放射線防護工事です。穴があると放射線は漏れてしまいます。扉部は構造も複雑なので、工事方法を検討する際は苦労しました。オータマとして初めて放射線防護工事を行いましたが、鉛を扉の中に入れることで、見ためにも圧迫感の少ない扉、部屋に仕上げています。
そのほかの点では、まず入口部分の勾配ですが、シールドルーム用の扉は四方全ての面を部屋と接触させることが理想的です。多層構造になった場合、各層全てを接触させる方法を考える必要があります。加えて、勾配をなくす(小さくする)際は加工も複雑化します。本件では、扉の製作会社、当社製造部と工法の検討を重ね、実現に至りました。
また、内外装に関しては、安全上の観点から鋭角部や突起物を極力なくしただけでなく、使用する方が圧迫感を感じないようにするため、見ためにも配慮して仕様を決定しています。
そして、最後にキャンセラー用のコイルです。こちらについては、シールド層からコイルまでの距離をお客様と相談の上、決めました。その後、シールドルームの組み立てとキャンセラーの設置で作業者が異なることから、事前に施工方法と手順を確認。これにより、コイルをスムーズに設置することができました。
※オータマでは、過去に医用機器メーカーや医療機関にシールドルームを納入した実績があります。これらの事例やシミュレーションの結果から環境に合わせたシールドルームを製作することが可能です(電子顕微鏡用シールドルームに関しては、条件こそありますが扉をなくすこともできます)。
細かなオーダーにも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
納品後のお客様の声
仕様などの部分で追加のお願いをしたとき、予算が変わったり、工期が遅れたりしないように極力配慮してくれますし、工期や金額が変わるようであれば、すぐに連絡をもらえます。いろいろと相談、提案していただける点もありがたいです。細かなオーダーにも応じてくれるので、すごく助かります。