エレベーター、電力ケーブル、電気室、電車、MRIなど、磁界発生源は身のまわりに多く存在します。以下の施設・機器で不具合が生じている原因は、これらの磁気によるものかもしれません。
次世代の診断法として期待されている生体磁気計測。脳の高次機能の解明、心臓疾患の早期発見や脊髄神経機能疾患の診断に役立ちます。
生体磁気は極めて微弱なため、計測するために私たちの生活環境に存在する磁界の影響をなくす必要があります。その為に磁気シールドルームが用いられます。
電子顕微鏡は磁気の影響を受けやすく、使用時に「画像がぶれる」「時間帯によって不快になることがある」といった症状が出ることがあります。 このような場合、磁界環境が悪いことが考えられ、磁界対策を行えばいつても快適に使用できる可能性があります。
磁気シールドルームとは、建築物の壁・天井に支持させるように磁気シールド材料を取り付けてルームを構築していく方式です。現場での作業がメインとなり、比較的に大型のルームに用いられます。また、建築物の壁がない部分にもパーティションを立てて新たに壁面を作ることも可能です。
医療、工業、研究といった幅広い分野にわたり、私たちの周りには磁気を利用する技術、あるいは磁界発生を伴う技術が多く存在しています。その一方で、磁界により影響を受ける精密機器も広く利用されており、近年ますます高精度化が進むとともにさらに磁界の影響を受けやすくなっています。 オータマではお客様のニーズに合わせ、磁界を発生する設備や磁界の影響を受けやすい設備に対してシールドの設計・施工を行っております。
研究所の事例①
建築工事段階に、室内に磁気シールドを施した構造。架線からの変動磁界を遮蔽することを目的とした磁気シールドルーム。内装は、一般事務所の仕上げ。
研究所の事例②
建築工事段階に、パネル式ルームを施工した構造。構内道路からの変動磁界を遮蔽することを目的とした磁気シールドルーム。内装は、一般事務所の仕上げ。
ルームに比べ小型の箱型シールドです。主に電子顕微鏡などの電子ビームを用いた測定装置に用いられ、装置をすっぽりと覆うように設置し、外部磁界から守るシールドです。 アルミあるいはステンレスのフレームにより自立し、パーマロイの磁気シールドを構築いたします。扉・開口の位置や大きさもご要望に合わせて設計いたします。
主な用途 |
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写真は高性能の電子顕微鏡を外部磁界から守るため、顕微鏡をすっぽりと覆うようにシールドケースを製作・設置した例です。シールド施工前には外部磁界の影響で顕微鏡画像が揺れ、正常な観測ができませんでした。 しかし、シールドケースにより外部磁界が数十分の一に軽減され、顕微鏡の画像が正常に見られるまで改善されました。
※施工方法に応じて省く場合があります。